Las Vegas SIA     Predator
Predator_Banner シーズンの忙しい時期でしたが、初めてのプレデター国際会議ということもあり、ラスベガスに行って来ました。
 出発したのは1月26日。そのため、今年は誕生日が2日間も続くという幸運に恵まれました。…と言っても例年通り、ほとんどわたしの誕生日には気づいてくれませんでしたが…。
 ラスベガスに到着した早々、翌朝近くまでプレデターブースの準備に追われました。
 思ったより広いブーススペースに、何百着というサンプルウエアが積まれていました。それらを仕分けし、飾り付けしなければなりません。しかも、ブースそのものも作りつつおこなうのです。
 わたしとプレデター社長のマークは、その日到着したこともあり、早めにホテルに戻りました。しかし、他のメンバーは朝の4時すぎまでやっていたそうです。わたしがホテルに戻るとき、「とうてい開演時間までには準備できないだろう」と思えました。しかし驚いたことに、朝行ってみると、完璧に仕上がっていたのです。
 効率は悪いけれど、やる気だけで仕上げた見本。そんなところはF-style とよく似ています。

 さて、ラスベガスのスキーショーについて、少々説明しましょう。
 ラスベガススキーショーは SIA と呼ばれています。たぶん Snow Sports Industry of America の略ではないかと思われます。ここに3百程度のメーカーがブースを並べ、スポーツ店やデパートの物品購入者(Buyer)と呼ばれる人たちと商談します。つまり、来期への初戦となるものです。
 昔、わたしはラバッツというカナダのビール会社でショーチームに所属し、エアリアルショーを行っていましたが、その会場こそ、こうしたスキーショーでした。
 プレデターブースは毎日予約で一杯。飛び込み客相手の商談はできない状態でした。つまり人気があり、活気があるブースとなっています。
 プレデターのとなりはアメリカで老舗モーグルウエアのフェイト。向かいはネルソン・カーマイケル(アルベールビル五輪モーグル3位)の1080。そのとなりにジョン・スマートのSMSなどが出店しています。

 ネルソンとは久しぶりだったのですが、すぐに思い出してくれ、かつてワールドカップで一緒だった頃の話に花が咲きました。また、ネルソンの奥さんジャンとはとても親しかったので、信頼していろいろと情報交換してくれます。
PredatorFamily
 いよいよプレデターの内容に入りますが、まずその商品の多さに圧倒されました。
 ラインも「テクニカル」と「フリーライド」「モーグル」と分かれていて、それぞれに「レディース」があります。テクニカルに3〜4ライン(+レディース3ライン)、フリーライドとモーグルには数えられないほどラインがあります。これらにたくさんのアクセサリーとカジュアルがプラスされますので、昨年とは比べられない数になります。
 ぱっと見たところ、「テクニカル」というラインがとてもシンプルで良いものに感じられました。
  素材はどれも現在のものより優れ、外側の生地(エントラント)だけでなく、縫い目や折り返しも非常に工夫されています。また、ほとんどのジッパーがドライスーツに見るような完全防水に変わっています。また、半分くらいのラインが、ジャケットやパンツに取り外し可能なインナーが付けられています。それらのインナーがアメリカのお客様たちに大人気でした。それだけでダウンタウンを歩けるようなものです。ウエアとのペアでなく、それだけを買いたいというお客様もいらっしゃいました。
 また、グレン・プレイクが来て、プレデターブースでサイン会をおこないました。この模様はテレビでも中継もされ、プレデターの勢いを見せていました。グレンは「ぜひ今年のプレデターカップに来たい」と言っていました。できれば K2 を通して、キャンプやパーティもやりたいとも話していました。

 ちょっと話が戻りますが、グレンがブースに来る前、ヘリコプタースキー会社の社長と話していました。すると、「どうもどこかで会っているよね」という話になりました。顔を覚えていると、お互いが思ったのです。
 よくよく話してみると今から23年前、ソルトレイクのウォータージャンプで、一緒に飛んでいたことがわかりました。世界で一番古いウォーターのひとつですが、一緒にトレーニングしていたのです。しかも、わたしは彼の家に泊めてもらったりしていたのです。22年ぶりの再会でした。
 そんなことに驚いているところにグレンが来たので、その話をするとグレンが誰かに電話をかけ、わたしに「電話に出ろ」というのです。
「Hello, hello!」
「Who's this?」
 何とその相手はウォーターを作ったボブ・サラーノ本人でした。ボブ・サラーノは007映画でジョン・イーブスと共に、007の吹き替えをおこなった人物です。他にもたくさんのスキー映画に出ていますが、ほとんど悪役ばかりでバッドボブと呼ばれていました。映画「ファイヤー&アイス」を見てください。ボブの悪漢ぶりがとてもおもしろいですから。グレンの計らいで、ボブとも22年ぶりに話をすることができました。
 英語で It's a small world. という表現がありますが、まさにそれを実感しました。
 現ヘリスキー会社社長のクレイグとは、お互いスキービジネスにいて、しかもまだまだ現役で滑っているのを、心から楽しく感じました。もちろん次回は彼のヘリコプターで、嫌になるほどヘリスキーをする約束も交わしてきました。
 それにしても、5月の連休にマークとグレンが日本に来たなら、ほんとうにおもしろいことになりますね。ちなみにグレン・プレイクもプレデター・ライダーの一人です。
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