久しぶりに写真集を買いました。
いきなり本題から脱線しますが、かつて橋口譲二さんの写真集を集めたことがあります。これは「心和む」たぐいの写真ではなく、いろいろと感じる内容の多いものでした。しかし、今度買った物はほんとうに心安らぐ写真集です。見ているだけで、思わずにっこりしてしまいます。
思い出してみると十代から二十代の頃、わたしは写真というものが嫌いでした。いつも「写真を撮る代わりに、しっかりと心に納めよう」などと考えていました。しかし、人間は変わるもので、近頃は自分でもよく写真を撮るようになりました。
理由のひとつは今年から関わっている Windsor Snow Village (北海道洞爺湖)のあまりの美しさでしょうか。日々異なった美しさと、刻一刻と変化する美しさがあり、どうしても記録し、誰かに見せたくなるのです。
今回買った写真集は二冊ですが、対になっているような本です。
Where Cats Meditate (猫が瞑想するところ)
Where Dogs Dream (犬が夢見るところ)
わたしを含め角皆家のみんなが、動物大好きです。
今でもわたしの両親は10匹近いコリー犬と数匹の猫を飼っています。特にコリー犬に関しては博士と言ってもいいほど。父は犬の展覧会で審査員までやっています。また、彼には特殊な才能があり、野生の小鳥やカラスをいとも簡単に手なずけてしまうのです。
弟の娘たちは十代の頃、時々庭にテントを張り、犬と一緒に寝ていました。
そんな中で育ったわたしはちょっと変わっていました。
なぜなら、みんなが嫌う動物ばかり好きになったからです。特に好きだったのはヘビでした。きっと「みんなが嫌うから…」というのが、好きになった理由だと思います。
社会人となってから好きな動物は猫。
自分勝手で、わがままで、言うことをきかず、あくまでもマイペース。まるで誰かのようですが…。
そしてなんと言っても、その深い瞑想状態に、引きつけられます。
犬はよく笑います。笑顔を見せます。わたしの両親の犬もそうですが、ウインザーにいる犬たちもよく笑っています。
犬は緊張すると、意志的に見えます。まるで理想を追いかけているよう。つまり夢見ているように、わたしには感じられるのです。
猫はほんとうによく眠ります。
かつてわたしが飼っていた猫も、一日の半分以上を眠ってすごしていました。しかし、真剣に動くときのスピードと切れ味は信じられないほど鋭く素晴らしいものがありました。
自己主張も強い猫でしたが、不思議だったのはほんとうに自然と一体になったような瞑想状態でした。
まわりの草木や川や風ととけ込んだようにじっとして、瞑想していました。
ほんとうは今でも猫を飼いたいと思っています。しかし、スキー場からスキー場へと移動ばかりしているため、現実は無理でしょうね。
老人になったら、好きな猫といっしょに、のんびりと日向ぼっこでもできるといいのですが…。
大それた夢ではありませんが、けっこう難しい夢のようにも感じています。 |